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チーム『祝の島』始動!

今は祝島にいる。

今回は、特に広島から柳井港駅に向かう電車の中から、今まで以上に嬉しくてワクワクしてしょうがなかった。なんでだろう。春がきたからだろうか。

そう、10日ぶりに戻ってきた祝島では、山のあちらこちらで山桜が花開き、今日などはまさにお花見日和。私の中では、梅はつましく、桜は豪快。どちらかといえば、梅の方が好きなのだが、でもここ祝島の桜は、群生して一面に咲き乱れるのとは違って、山々のあちらこちらを、ポッポッと薄桃色に染めて、その姿はとっても愛らしく、風情がある。



sakura


今回のロケで、なんといっても大きなことは、製作スタッフの中植きさらちゃんが、撮影中のアシストをしてくれることになったことだ。大久保さんと私の二人三脚から、トライアングルのチームに昇格である。本当にうれしい。

ここでちょっと中植きさらちゃんの紹介を。
彼女とのご縁は、7年前にポレポレの事務所に届いた一通の手紙だった。(…と、この話しをすると、本人は「またそんな昔のことを!恥ずかしいからダメ。」と怒るものだから、ここだけの話しである。)
その年、二十歳の誕生日を迎えるというその女性は、振り袖を作る代わりに、『アレクセイと泉』の映画上映会をすることを思い立った、と書き綴っていた。こんな二十歳の女の子がいるなんて。本橋さんと私は大興奮だった。その女の子がどんな人物か、そして夏の野外シアターでの上映、ということにそそられて、呼ばれてもいないのに、事務所のスタッフ全員で、当日の上映会に突撃訪問したのだった。そこにいた女の子が、まさにその人、中植きさらちゃんだった。
それからしばらくして、ポレポレタイムス社に来てもらうようになったのだから、彼女とは既に7年のお付き合いになる。

彼女は、干したてのお布団のような人。ふわっとあったかくて、懐かしい匂いがして、そこにいるだけで、なんだかほっとしてしまう。もちろん、事務的なお仕事から、お料理から、美術的センスから、突っ込みから、マルチな才能溢れる人である。

そう、昨年の秋、千葉の市原に、松田正平展を二人で観に行ったときのことだ。美術館からの帰り道、なんだか気持ちの良さそうな、古い神社の前を通りかかり、引き寄せられるようにお参りをした。その帰りに、二人でおみくじを引いた。そしてきさらちゃんのおみくじには、胸を痛めるひとことが…。

“女難の相あり”

ズキッときた。
なぜならその頃、映画製作に彼女を巻き込んでしまったという責任を感じていたからだ。映画づくりというのは、人生が変わってしまうような出来事の連続だからである。

いやいや、私が巻き込んだというのもちょっと違う。
映画製作に関わり始めてから、感じていることがある。

映画になるべくものは既にそこにある。
そしてその映画自身が見える形を自分で取ろうとして、
必要なものを次々と引き寄せ、動かしていく。

そうして、この映画『祝の島』は、初めに私を巻き込み、本橋さんを巻き込み、きさらちゃんを巻き込み、大久保さんを巻き込んでいったのだ。そして、これからもまだまだ巻き込まれる人が続くのである。

映画の求心力というものは、魔力である。

あの手紙を読んだ時、その数年後に自分たちで映画を作ることになろうとは、私も、おそらく彼女も、夢にも思ってみないことだったに違いない。


レタスときさら



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  1. 2009/04/02(木) 23:40:20|
  2. 撮影編
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