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囲炉裏とモイカとカップラーメン

 今日は一日、風が強く、海も白い波が立っている。

 カメラマンの大久保さんは、今日の晩便の定期船で合流するため、それまではいつものごとく、ひとりで島の人たちを訪ね歩く。午前は東の山、午後は西の山を廻った。

 島に来るたびに、東の一番どん詰まりにあるタイラさんの棚田に必ず出かけることにしている。この棚田がすごいのだ。日本一の石積みの高さといわれているその光景は圧巻である。島の観光名物になっていて、集落から山道を歩いて40分というのに、お客さんはひっきりなし。タイラさんは、田んぼもびわもみかんもひとりでしているので、いつでも大忙し。それでも、突然の訪問者にも、忙しい手を休めて、快く迎え入れてくれる。そうして私も、タイラさんと話しがしたくなって、顔を見ないとなんだか落ち着かなくて、毎回、通っているのである。

 お昼前に訪ねたら、「いっぱい飲んでいかんかね」とビールを差し出され、そりゃあもうふたつ返事で囲炉裏の前に上がり込む。つまみに、今年とれたモイカ(アオリイカ)をあぶってくれた。これがもう絶品。普段、口にするサキイカでは食べたことがないような、甘みが口に広がる。

 囲炉裏に枝をくべながら、またたくさんの話しを聞かせてくれた。そのひとことひとことが、私には宝物箱から飛び出てくる、キラキラと輝く宝石のように思えてくるのである。ああ、これをみんなに聞いてもらいたい。タイラさんの話を聞いているといつもそう思う。

「それにしても、日本の片隅にあるちっぽけな島のこんな小屋で、どうしてあんたと私が二人でいるものかね…。不思議な縁というものじゃね。」
「ほんとにそうだね、不思議だね。」
「ワハハハハッ」

 ビールが飲み終わる頃には、電気の入っていない冷蔵庫(ここには電気は通っていない)から、ドンベイきつねうどんを出して、「あんたこれ食べんさい」

 山の湧水を囲炉裏で沸かして、カップラーメンをいただく。うまい!こんなにカップラーメンがおいしいものとは。身体が芯からあったまる。

 おいしい、おいしいと言って食べる私を見て、タイラさんはいつものようににっこり微笑むのである。




タイラさんと囲炉裏



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  1. 2008/10/28(火) 00:12:59|
  2. 撮影編
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